シュッツ クリスマス物語~クリスマス音楽集 クイケン

#その他音楽

最近よくルネッサンス~バロック期の音楽を聴いて居るんですけど、感想を書くのが難しいですね。良くてそれぞれ個性的なんですけど、どう表現する物かと思うときが有ります。極めて自然でふっと入って来るからなんですけど、それは風の匂いを書き表すような困難なのかもしれません。

シュッツの人生は三十年戦争の煽りを受けて、とても大変だったそうです。解説書の
シュッツ(1585~1672)の長い生涯は、困難と貧困に彩られている。
という文言が泣かせます。真の芸術家はまさにこう有るべきなのではないでしょうか!??いや、これだけの曲を書いているのですから、社会は報いて然るべきだと思いますけど。

「わたしの魂は、主を崇め奉ります」が良かったですね。明朗な音楽の中に急に切々と主への祈りを捧げる所があってはっとさせられます。聖なる響きを突き抜けた所に有るような、ロマンチックな情愛を感じますね。
「山上で叫びが聴こえた」も柔らかにたゆたう音が個性的です。もっとたっぷり演奏したいなと思う所も有りましたけど、それでは演奏様式から外れるのかもしれません。
全体的に変化に富んだ進行の中に暖かさを感じさせる演奏でした。祝祭の日を家で静かに家族で祝う人々を思い起こさせる様な曲集と言えると思います。

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