ブリュッヘンは言わずと知れた現存する数少ない巨匠指揮者の一人で、最近はなんと日本にも良くやって来てくれるようです。しかも現代楽器のオケを振ったりするんですよね。その昔はリコーダー奏者で、ちまっとリコーダーを吹いているかつてのCDのジャケット等は、かなり怖い感じの印象とギャップが有って、インパクトが有ります(笑)ちなみにリコーダーは指揮者に転向する際に大体後進に配ってしまった様で、まさに不退転の覚悟が感じられる話です。でもやっぱり指揮者の方が楽しいのかな・・・ゴニョゴニョ。このエピソードを聴くにつけ、バレン○イムやアシュ○ナージやポ○ーニも、ピアノを後進にプレゼントしてから指揮者になれば良k(略
第一楽章は情熱的で且落ち着いている所が良いですね。確りしたテンポなんですけど、恰幅の良い演奏と言うよりは落ち着いている、というのが印象として正確な感じです。でも、テンポが遅いと古楽器の弱点が目だって痩せてしまうような所も有るように思いますね。ベートーヴェン自体が豊かな作風からいっても現代楽器と相性が良い作曲家なのかもしれません。
第二楽章も(今聴けば)オーソドックスでベートーヴェンの懊悩の深さの様な物が極めて自然に表現されている感じです。ブリュッヘンのしかめっ面が非常にリアルに浮かびます(笑)
第三楽章も軽さの中の音に力が有るのが良い感じです。第四楽章は弱音の消えていく感じが良いですね。ブリュッヘンだからという暗示なのか、木管もやたらと綺麗に聴こえます(笑)
ブリュッヘンの演奏は例えれば中国から来たラーメンが、日式ラーメンになった瞬間の頃の味を守っている、老舗ラーメン屋みたいな演奏だと思います(恐らく醤油味)古楽器が始まった頃の物ながら、一つの定番になる様な演奏なのかもしれません。確かな翁は今も生きています!
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