ヘンシェル弦楽四重奏団 演奏会

#音楽レビュー

BSの放送です。
ヤナーチェクは最近気になる作曲家・・・ということで数ヶ月前から、色々聴いていたんですが、そのうちにヤナーチェクブームが到来。
流行るべくして流行っている、重要な作曲家だと思うんですけど、まだ決定的にはピンと来ない、という状況で、名曲の名演にあたったら氷解するに違いない、と探している所です(笑)

「弦楽四重奏曲 第1番」は第1楽章の掴みから見事です。力強さと哀感。野蛮さとロマンチックな感情が入り混じった、独特な音楽です。
第2楽章は小刻みな弓の使い方が頻出しますが、ヘンシェル四重奏団は毫も崩れません。そしてそれを要求する曲には、心に訴えかける革新性があります。
第3楽章はうるさい騒音と、工夫の無い感じの旋律が入り混じった曲で、合わさると確りした曲になる所が不思議です。良いし、時代の空気を感じます。
第4楽章は暴風雨な雰囲気の、激しい楽章。渾身の力でピッツィカートをしている姿が、絵的にも格好よいです。

ブラームスの「弦楽五重奏曲 ト長調 作品111」は第1楽章から、ぎにょんぎにょんと行ったり来たりする、泣き節が爽快です。
ヴィオラのモニカさんは、てっきり肩の紐が無い、流行のタイプのドレスかと思ったら、首に後ろから紐をかけるタイプなんですね。勉強になります。
ウィーンの香りがどうとか、そういう事を考えずに、自分達が持ち合わせている気持ちで弾いている感じの楽団で、好きなタイプです。向かって左の若い二人が、活きの良い音楽に貢献しています。
優雅さを打ち消すような歌い方をしながら、そっけなさの無いブラームスです。

とてもピンと来る、という所までは行きませんでしたが、野性的な雰囲気のする良い演奏だったと思います。

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