4日のふしぎ発見!は「第1361回6000人の命のビザ杉原千畝 もうひとつの真実」と久しぶりの杉原千畝回。諜報活動をやっていたというのが主な新しいトピックのよう。
ドイツがソ連に対して攻め込むか否かというのを調べていたとのことで、このように日頃心情的にドイツに対して敵対するようなところがあったことも、ビザ発給に対するハードルを下げたのかもしれません。
それにしても、命がどうなるかわからない時代ではありますけどね。
この諜報活動に成功していれば、3国同盟は締結されず、日本は戦争をしなかった、日本に戦争をさせないことが杉原の究極的な目的だったと戦争資料館の人。
杉原の仕事はともかく、すでに日中戦争は始まっており、日米戦争だけでこれを戦争とカウントしないような語りにはとても疑問を感じました。
同日の報道特集では風船爆弾をやっていましたけど、1万発作って1000発は炸裂したとのこと。子供の死者も居たそうです。
重慶爆撃もありましたし、逆の立場ならより躊躇なく日本はアメリカを無差別爆撃したでしょうね。
この頃と違って湾岸戦争では諜報活動がまるでなくメディアと同じ情報しか持ち合わせておらず、国は情報のない中で決断しなければならなかったのでとても苦労したとのこと。情報があればアメリカ側で参戦しなかったかもということも言っていましたけど、それはどうでしょう。
本当に今の日本は情報が全くない国で、アメリカのご機嫌をうかがって何もしないのでしょうね。これで一体何が判断できるというのか。
杉原が決断シーンでは、人道的な見地のみならず、日本人がユダヤ人の怨みを買うことになって良いのか、と高い視点から長期的な国益を考えて決断したのが印象的。
軍部はアジアから恨みを買って日本がどうなろうとも考えが及ばなかったのでしょう。
現代の日本の中東での政策も同じと言えます。
女子サッカーではアメリカのワンバックは前回決勝で敗れた「2011年7月18日を忘れない」と言っていたとのこと。「Remember Pearl Harbor」が意識されているのかな、という感じでしょう。
もっと解釈すれば、試合の最初の方で低いところにボールを集めてきたのには、奇襲をやり返してやろうという意識があったかもしれません。
山本五十六は日本の破局を決定づけたのみならず、一人が卑怯なだけで、その後永劫に日本人は皆卑怯者扱いされるのです。
これだけ悪事を重ねた人間がいまだに日本の、特に高齢者の中で評判が良いというのが、実に酷い状況です。
(スポーツ新聞であれば「日本の敗戦。山本五十六のせい!?」と見出しを付けるでしょう。
川澄を交代させたのはちょっと早かった気がしますよね。)
(ただ、東京裁判の判決でだまし討ちではないと結論されたように、実際はだまし討ちではなく、アメリカ国民の認識が変わらないことには辟易とはします。
これがないと、原爆や無差別爆撃の罪ばかりがクローズアップされるからでもあるでしょう。
しかし、戦略としては、アメリカ国民をそのように怒らせた時点で負けなのです。
戦略ミスであって、歴史に深い傷を残した判断であったことは間違いありません。)
国内での原発廃止の問題や共助論もそうですけど、高い視点から長期的な利益を考えるとそのような、人道的な精神と合致するところが面白いところで、人間世界のシンプルな定理だと思います。
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