国立科学博物館 太古の哺乳類展―日本の化石でたどる進化と絶滅―

#その他芸術、アート

行って参りました。

最初の方には、石炭のもととなった植物の展示も。

物凄く時間をかけて石炭になったわけですが、これが無ければ人類はいつまでたっても科学を発達させられなかった可能性があるでしょう。

歴史の必然ということに思いが至ります。

またやはり有限であり、ロケットの切り離し燃料みたいなものなんだと思います。

日本列島の形成についての映像がありましたが、2000万年前まで大陸の一部だったとのこと。

考古学的な感覚だとかなり最近でしょう。それがだんだん分かれて行きますが、どちらかというとフィリピンのような群島だった雰囲気。

象系が多かったらしく、象の楽園だったとのこと。

大陸で大きかった哺乳類も、平野が無く餌を取りにくい日本列島に来るとだんだん小型化していくのだそう。

現代の人間としても身につまされる話です。

ナウマンゾウがたくさんいたらしいのですが、2万6千年前の最後の氷期で絶滅。温暖化すると今度はバイソンやヘラジカなどが絶滅したのだそうです。

何か列島という袋小路から抜け出せなくってしまった印象。それでやや変わった動物の分布になっているんだな、ということがわかります。

人類に置き換えてみると、やはり、いかに人類に最適な気候を地球で実現するか、ということが課題なんだと思います。どれだけできるかは別ですが。

馬は北米原産で主にそこで進化したということですが、現代は絶滅。インカ帝国は馬を知りませんでした。

増田義郎氏の著作では人が捕り尽くしたと書かれているのですが、この展覧会ではそれを否定し気候変動が主な原因であろうとのこと。

旧世界で馬が生息しているのは「(捕り尽くすと生活できないという)お互いの役割を理解していた」からであって、北米でもそうであったろうとの見解。

上のナウマンゾウでも、ウィキペディアでは人間が取りつくした説を採っています。気候変動に重きを置く展覧会なのか、もしくはこちらが最新研究なんでしょうね。古代人の環境保護の視点を甘く見ていたということなんでしょうか?

沢山の骨格展示は、それぞれの骨の役割や、かつての哺乳類の運動性を想像させました。

小指の爪以下の物凄く小さい化石を、3Dプリンターで極大化させて展示しているのも面白く、この技術によって博物館は新しい時代に突入した感があります。

とても刺激になって、面白かったです!ありがとうございました。

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