サントリー美術館 生誕三百年同い年の天才絵師 若冲と蕪村 第6展示期間 その1

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再び行って参りました。

「与謝蕪村、円山応挙 合筆 「己が身の」自画賛 一幅 紙本墨画 江戸時代・18 世紀」の「己が身の 闇より吼て 夜半の月」は深い仏教理解に裏打ちされた普遍的な名句。伝統が無い時代のしんしんとした夜も感じます。蕪村は絵も本当に夜景が多い画家です。

夜景と言えば広重がゴッホに影響を与えたことで有名ですが、広重は京都画壇の影響も受けているというので、蕪村あたりから受け継いだ可能性もあるでしょう。

「伊藤若冲 筆 隠元豆・玉蜀黍図 双幅 紙本墨画 江戸時代・18 世紀 和歌山・草堂寺」は最初期の水墨画だそうですが、そのころからすでに厚ぼったい墨の個性が出ています。

「与謝蕪村 筆 十二神仙図押絵貼屛風 六曲一双 紙本墨画 江戸時代・18 世紀」は雪村の「蝦蟇鉄拐図」の人数多い版のような感じで、蕪村の文人としての理想の高さが窺えます。

「伊藤若冲 筆 枯木鷲猿図 一幅 絹本着色 江戸時代・18 世紀」は天女の羽衣のような裏彩色が絶美。鷲の覇気が素晴らしく、小さくなっているサルは目を凝らさないと分からないくらい。

「伊藤若冲 筆  金龍道人 賛 梅花小禽図 一幅 絹本着色 江戸時代・18 世紀 米国・鬼座禅コレクション」の賛を入れたお坊さんは天台僧。

「伊藤若冲 筆  智暉大幻 賛 寒山拾得図 一幅 紙本墨画 江戸時代・18 世紀」は真言僧の賛で色々な宗派の人に書いて貰ています。というより宗派の差というのの意識の薄さを感じます。

この絵は寒山拾得ながら笑顔。

「伊藤若冲 筆 布袋唐子図 一幅 絹本墨画 江戸時代・18 世紀」も遊び戯れる布袋が斬新ということで、笑顔の禅画は若冲の特徴の模様。仙厓さんとかもいますから、時代の特徴ともいえるのかもしれません。

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