戦後70年ドラマスペシャル 妻と飛んだ特攻兵(歴史・その他)その2

実際は最初から三つ指ついて夫の出迎えをしていたと思うんですけけど、最初は普通に正座で途中から三つ指をつくようになりましたね。視聴者の感情移入を待って抵抗感をなくしていく手法なのでしょう。

そういう読者の興味を損なわないように漸進を続けるような戦時中描写でしたが、やはり、特攻を決意するくだりになるとまったく今と切れてしまっています。

登場人物たちがいきなり明後日に行ってしまったような感覚を持った人も多かったでしょう。

玉音放送では、「天皇自らが終戦を告げる放送だったのです」とのことですけど、終戦は戦後作られた言葉だといいますので、不適切と言えるでしょう。

日本人の引き上げ隊が、関東軍に自決を迫られ、ソ連軍に皆殺しされる場面は、視聴者につらい思いで観させるシーン。

重要なのは侵略しなければこのようなことにはならなかったし、アメリカと開戦しなければこのようなことにはならなかったし、少し早く降伏していればソ連が攻め込む暇もなかったということです。

そして責任者は、戦後も責任を問われず未だに、その資産と思想を受け継いだものが日本の中枢を占めているのです。

そのあとも中国人による略奪・ソ連兵による殺戮描写などが続きますが、敗戦前後に焦点を合わせているから仕方がないともいえますが、日本人の被害描写ばかりが目立ちすぎるのはいかがなものか。その前がありますからね。

「中国人が耕した土地をそのまま開拓団に与えたんだから。」というセリフはありますが、それにとどまりませんし、やはり描写がないとないも同然でしょう。

日本も江戸時代から100年もたたないうちにここまで零落れるんですから、あきれたものです。
世界史でも類を見ない下り坂なのではないか。

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