ではフランス革命の「自由・平等・博愛」への共感からこの曲が作られたと解説。
20代(他番組では10代と紹介)で親しんでいた詩に53才の時にメロディをつけて完成させたとのことで、石田衣良さんは若い時の感動を老年の技術で完成させるというのは完璧だというコメント。
第9には心を浄化する効果がある、だから年末に愛されるのではないか、とも。それはそうなんでしょうね。
「歓喜の歌」の曲としては、単純で親しみやすいメロディと、ミサソレムニス作曲時に吸収した宗教的な教会旋法の旋律が重ねて使われているという解説。
音楽的にバランスがいいのはもちろん、ベートーヴェンは結構宗教的な人です。
そういう「自由・平等・博愛」は宗教的なエッセンスに裏付けられている。その裏付けなしに達成されない、という真実の主張・メッセージを発していると解釈できるでしょう。
日本の第九好きについては、戦時下にこれを聴いて耐え忍んでいたのが原点ではないかという解説。たまたまドイツ音楽が聴ける状態だったのも何かの縁なんでしょうね。
番組で流した演奏は東日本大震災の一か月後のチャリティー公演のもの。震災後の日本にとってさらに大切になった音楽が第9であるといえるでしょう。
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