1月8日そもそも総研

#その他文化活動

8日のそもそも総研では、矢部宏治さんのベストセラーの解説回。

そもそも日本が立憲主義だというのが虚妄だったのではないかといったお話。

まずは日本には人権を後退させようとする押しつけ憲法改憲派と人権派の護憲しかなかった。人権を前進させる改憲派がいなかったと指摘。プライバシー権とかそういうのを入れようという話はありましたけどね。

確かに人権派が護憲に収斂しがちなのはおかしな話です。

次は砂川事件で安保条約が憲法の上に来てしまった。この判決が出たときに憲法は死んだのだというお話。

今の状態は占領下と変わらず、それが決まったのが岸がアメリカと密約を結んだからだ、とのこと。

当時のVTRの中で岸はにこにこアメリカ代表の手を握っていますけど、いろんな意味で個人的に岸はにこにこしてしまうのでしょう。

CIAのエージェントである岸個人と自民とに資金が大量に流れていたといわれていますからね。戦後の体制はこれによって支えられていたといえるでしょう。(推測)

岸が決定的に悪いのは明らかなんですが、矢部さんも言及していた孫崎さんは岸を割合高く評価しているのが、日本の多くのリベラル層と相容れないところ。

ただ安倍政権になってからか、特に戦前の岸については強く批判するようになりましたね。

それと孫崎さんは、やっぱり最初の観た時にやや「お堅い」印象があったんですが、知に対するとらえ方が古いというか、おおざっぱにいうと知識偏重というかアカデミックな知に重きを置きすぎているところが、私は違うと思っています。

しかし、孫崎さんはネトウヨ相手にきっちり叱っているのが、さすがは戦える人材です。普通、荒唐無稽だから無視したり、政権の思想だから触れないでおこうといった感じになるのですが、しっかり強く質しています。

街のごろつきなんかもそうで、正面から威嚇すると結構脆く解散してしまうものです。そもそも骨がある人はこういうことをしない、ということを知っていることが重要です。

われわれの世代が孫崎さんくらいの年齢になった時に、在野でこうやって頑張る外交官が出てくるかなぁ、と思うと、非常に心もとなく思っています。

ただ、こういう面の延長だと思うんですけど、関わり合う人を選ばないところがあって、鈴木邦夫氏と本を書くのはどうかと思います。

11日のサンデーモーニングでは岸井主筆が、中東では明治維新と戦後の復興への関心が高い。欧米の植民地にならずに驚異的な成長を遂げたからだ、ということをいっていましたが、実に表面的な話であることを新聞社員なら常に念頭に置かねばなりません。

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