出光美術館 麗しのうつわ ―日本やきもの名品選―

#その他芸術、アート

W杯は面白かったですね。
やはり最後に勝たせたのは、前回のオーストラリア戦の記憶だったのではないでしょうか。
勝ちきったのが立派でしたね。
番組の進行が住吉さんで、サッカーが詳しいとかあんまり聞いた事がなかったので、驚いたのですが、明るく、ゲストの選手の気持ちを引き出すような質問をしていたので、あぁ~、だからたくさん使われるんだな、と納得しました。

展覧会はふらふらっと、行って参りました。

「色絵芥子文茶壷」は微妙な彩の変化が草花の本態を示して止みません。今回はじめて知ったのですが、仁清の焼き物は探幽が絵付けしたものも多いそうです。
仁清の焼き物は鮮やかで、意表に出る感じで、しかも古典的な美を醸しているという、本当にかけがえが無いと思います(笑)

出光美術館の所蔵品は驚異的で、ここからは乾山がズラッと。
「銹絵染付白彩薄蝶文平鉢」は散らされた線が「花籠図」そっくりで、ここら辺に乾山の個性が端的に現れているのだと思います。

このフロアの解説には「京の美、それは人と人とを結ぶ、温かな美の力そのものといえるでしょう」とあったのですが、京都系の本を読むとこれは本当に痛感することで、人本位ということが、日本の美術を含めた価値観の中心にあったような感じが強くします。

「色絵芦雁文透彫反鉢」は際どい透かし彫りが、軽快な美しさを生んでいます。弥生木製器の中にも、技術の粋を凝らして、無駄をそぎ落とした造形をしているものが結構あるそうで、この透彫にはその直系の子孫であるという印象を受けます。

奈良時代の「灰釉短頸壷」は堂々とした体躯にどろっと釉薬がかかっただけの壷ですが、強い意味での気品が漂う作品。いわゆる構造だけで装飾が無い形で、古代の高貴な率直さが壷に表れています。
室町時代のお皿は何かひんやりとした印象が、大体あるのですが「灰釉平茶碗」も土の美しさがでたそういう系統の作品。中国の影響なんでしょうね?

桃山時代の「黄瀬戸茶碗 銘 春霞」は釉薬のかかり方が芸術を意図した感じになっていて、ああ、ここから焼き物の歴史が始まったんだ、という感慨がわきます。

「奥高麗茶碗 銘 さざれ石」はクリーム色のすっきりとした造形で、滑らかにした蟻地獄といいますか、年深みな感じが素直に出ている作品。

古久谷もたくさんあって「色絵唐草文瓢型徳利」は漆黒にぼうっと浮き上がる碧の唐草が印象的。古久谷は濃厚にして気品溢れる碧が特徴的で、産地の問題があると聞いていますけど、美意識としては尖ったものがあります。

波山の葆光彩シリーズも中々凄い技法で、シルエットに語らせるといいますか、美意識の在り方としては、浮世絵の光線画に近いものを感じました。

ふらっと行ったのですが、豪華な陣容に驚きました。奈良朝の壷はインパクトがありました(笑)ありがとうございました。

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