フランス組曲はイギリス組曲と同じく曲の由来が分からない上に、特にフランス風でも無い曲だとブックレットに書かれていましたが、少なくとも感覚的には結構フランスっぽいと私は感じました。
やっぱり言われているように音が少なくて、チェンバロの為に作曲されているものとはいえ、チェンバロで弾きこなすのは難しそうな曲だなと思いました。その中でも曽根さんは非常に丁寧に表情を付けようとしていて、注意深く間に意味を持たせていました。イギリス組曲よりその表現力が味わえました。
曽根さんは幼き日にバッハに感動したときの事を忘れないで演奏されているそうですが、そういう芯となる感覚を持っている演奏家は信用が出来ますよね。あらゆる演奏家は曲や演奏に感動した体験を下地にもっているべきだと思いますし、その種の体験はどんな分野でも最重要だと思います。
4番のジークのフーガが綺麗で優しい感じがして良かったです。曽根さんは5番のガヴォットが好きなのだそうですが、コミカルでかわいい曲で曽根さんの人となりが感じられます。
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