行って参りました。
サッカーは前半だけ観て、眠かったので寝たんですが、スペインはパスの通り方ですとか、凄く綺麗でビックリしました。
オランダの監督がドイツのチーム力を褒めていましたけど、個々の力がスペインの方が強かったんでしょうねぇ。
最初に置いてあったのは「紫色縁杯」。小ぶりで縁のグラデーションが美しく、無色の部分の僅かにくぐもった感じは、飴の様なねっとりとした、充実した感触を目の向こうに与えます。ほんのりとした良い作品でした。
喜多川歌麿の「名所腰掛八景 梅ヶ香」は清涼なグラスが、茶屋の娘の楚々とした感じと響き合う作品。遊女とはまた違う良さがありますよねぇ。これはとても見事な作品です。
「グラヴュール芦に雁図櫛」はガラスを彫ることによって、角度を変えてみると模様が変わる作品。遠くからでは見えないので、手で持って見ていたのだろう、という解説ですけど、江戸の男が良くやる、裏地を豪華にする類の女性版かもしれませんね。
ちなみにこの裏地を凝る類の美意識は日本らしいのかと思えば、魯山人ですとかは嫌いだったらしく、彼は京都的な美意識を持った人ですから、目立たないように凝る、というのは江戸独特みたいですね。
「ビーズ飾り硯箱」は江戸の発達した細かいビーズの技術が炸裂した作品。浮世絵の彫りなんかと同じで、驚異的といえそうな水準に達していたようです。
ガラスの文鎮が幾つか置いてあったのですが、透明な兎がかわいらしかったです(笑)
「練上手掛花入」は牛の角のような、豪快な花入れ。
丸山応震が描いた「金魚玉図」は画面の隅に上から玉が吊るしてあるだけのもの。こういう素人っぽい味をプロが持っているのが、江戸美術の良いところなんですよね。
そのまんまですけど、清凉ですっきりとした展覧会でした(笑)ありがとうございました。
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