サントリー美術館 開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」 II 不滅のシンボル 鳳凰と獅子 第五展示期間

#その他芸術、アート

なでしこジャパンには国民栄誉賞の話があるみたいですね。もし貰えるのであれば、貰うべきだと思います。
国民栄誉賞をとった人をぞんざいには扱えないと思うので、生活の足しになると思うんですよね。
日常生活でも、人間国宝で御開帳で有名な人もいますし、そこまで極端にさえならなければ、普通に暮らしている限りは大丈夫なのではないかと思います。
まぁ、たまにご開帳されるのもよろしいのではn(以下省略されました

他には、東日本大震災復興宝くじが売られるそうですけど、財団法人へのお金の流れについて報道するべきだと思うんですよね。たとえまともでも、安心して買えない人も多いと思うんですよね。

甲子園では古川工業が勝ちましたね!公立が勝つのはほぼみた事が無く、なにか意味があるのでしょうか、、、?
あと福島での大会は、自粛するなり移動した方がよかったのでは。どれほど危険かは解りませんが、今年やらなくて良いと思うんですよね。予定の外枠の中で動いているような、感じを受けます。

行って参りました。

お出迎えは「狛犬」(鎌倉時代)。リアルな迫力のあるつくりで、後ろに回ってみると、背骨とあばらが極めて写実的(多分)に皮膚の下から盛り上がっています。本展の他の狛犬にはなかった特徴だと思います。
そのまんまですけど今回出ていた良い狛犬は、獅子吼する感じが、痺れます。

「鳳凰文磚」も雄大にして優美。
「仏涅槃図」はあらゆる人から鳥獣までが泣いている、正統派の涅槃図。

流石の国宝「金銅透彫舎利塔」(鎌倉時代/13世紀)が奈良・西大寺の秘宝で、極薄の触ると壊れてしまう菓子の様な唐草文様の構造が絶妙。頂上の宝珠も焦天の気息を伝えています。
美術的にも優れていますし、繊細極まる威容に、やはり法の世界の実相といったものを体感させるものがあると思います。

「後醍醐天皇御像」は江戸時代に遊行上人42世尊任という人が描かせたらしく、後醍醐天皇と時宗の関係をうかがわせる物なのだそうです。何か山伏ネットワークを使っていたと聞いていますが、遊行僧のことだったんですかね。

時宗は廃仏毀釈で決定的に衰退したらしく、現代もあるというのですが、肌で現役の宗教として感じないですね。やはり定住系といいますか、普化宗の虚無僧もそうですけど、移動する文化が近代になって全体的に廃れているような気がします。
剣術にしても学問にしても遊行しながら鍛錬するシステムが江戸時代にはあったそうで、いまむしろ西洋にそういうものがあると思うんですが、是非復活させたいもののひとつです。
今の硬質のシステムのままだと、もし大学でたとえば原子力村の教授に当ってしまったら、人生終わり、ということになりかねませんからね。

「鳳凰」は平等院の模造と旧金閣のものが。平等院のものは曲線的で、金閣のはがっちり、しっかりしていますね。

「花鳥図押絵貼屏風」は遠くからでもはっきり解る、若冲作品。
前期には「旭日鳳凰図」が出ていたそうで、これもまたみたかったかも。

老舗美術館の名宝もいくらか出されていて「青磁鳳凰耳花生(砧青磁)」が五島美術館のチラシに良く載っている、重厚な青磁。
「中興名物 玳皮盞(鸞天目)」が室町三井家伝来の名宝らしく、天目の内側に鳳凰が描かれていて、これまた美しい。室町は日本橋の室町地区のことでしょう。室町時代とは関係ないはずなのですが、コレド室町とかいったことが無いですけど、出汁バーとかやっているそうで、出汁は室町文化の一番大きなものの一つですから、やっぱり室町っぽい雰囲気も致しますよね。
色んな文化が出てきた一方で、西岡棟梁によると建物が室町からガクッと駄目になるようで、ここら辺で槍鉋が消えるのだそうです。

「芦屋獅子牡丹文釜」は東山御物らしく、ほっこりしているのはこの時代の良い釜の特徴ですが、細かい細工も施されています。
「獅子牡丹図目貫 無銘 乗真」は徳川美術館所蔵らしく、滅茶苦茶細かい室町の金工。獅子が牡丹と戯れている構図も典雅です。

「弄玉仙図」は岩佐又兵衛らしいうりざね顔の美人図。
狩野養川院惟信の「獅子図」は左右入れ替えると絵が違ってみる、だまし絵的な趣向。

「獅子図」の小田野直武は江戸時代の洋画家。この人が所属していた、秋田蘭画が最近注目されていますけど、結構江戸時代に洋画家(っぽい人)はいるんですよね。

「獅子図」ははじめてみる小林清親の肉筆画。洋画のライオンで結構上手いですね。
榊原紫峰の「獅子」は肩が盛り上がりすぎていて、らくだのようですね(笑)

明治以降、西洋のテクニックを本格的に導入して、画壇が形成されていったんですが、その前の芸術家達と較べて世界的に高名か、というと実に心もとないと思います。

人の進歩というのは難しいもので、良く、技術を覚えた最悪の例としてボブ・サップが出されますけど、時に異様に弱くなってしまうんですよね。

前に徳光さんが女子アナに腹式呼吸が出来ていない、と駄目だししていましたけど、もしその女子アナが腹式呼吸で喋ったら、声が野太くなって売れなくなる恐れがあると思うんですよね(^_^;)
それじゃあそういう人を受容している世間が甘いのか、といえばそうとも言えず、ヨガなんかでの呼吸法では、胸式呼吸を大事にするんですよね。
それと比較すると昨今の日本の呼吸法は腹式偏重で、もし売れなくなったとしても、腹式偏重の、人の理に敵っていない発声を教えられたからだ、という可能性もあります。
考えれば考えるほど、人の進歩というのは一筋縄ではないです。

とりあえず、何でもリラックスして望んで頂きたいです。やはり結論はこれしかないと思います。
白川静さんも人の寛いだ、健康な精神を表す、「悠」という字を好まれていましたけど、それが人の理に適っている、ということなのだと思います。

テーマにあわせて、四方八方から名品が集められた感じの展覧会で、見事でした。ありがとうございました。

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