一青窈 スペシャルミニライブ in 東京国立博物館

#音楽レビュー

この日は適当に行ったらドンピシャで一青窈さんの無料ミニライヴがあった日で喜んで観覧。

そこまで熱心に追いかけているわけでは無いんですが、私はポップスではほとんど一青さんしか聴かないんですよね。珍しくTSUTAYAに行ってアルバムを借りてきたことも。

写真撮影録音録画はご遠慮ください、とアナウンスされたので慌ててロッカーに仕舞ったのですが、実際に始まってみるとみんな映像を録っていて、しかも誰も注意しません。何か不当に損した気分で、どちらかでしっかり統一してもらいたいもの。

一青さんの服装は白のノースリーブ風で、ちょうど風が強かったのヴィジュアル的にもきれいにたなびいて、まさに夜光虫のよう。

最初は出世作の「もらい泣き」ですが、振付というのか、おそらく即興も交えている身振り手振りが切迫感を伴って観客に訴えてくるもので、ライブだと舞台の楽しみとして非常に大きな部分を占めます。

歌も当然ながらうまく、感情沙漠のような小室音楽の揺り戻しとしてのネオ演歌の旗手にふさわしいと言いますか、のびやかで情緒的な華があります。

曲の合間の語りも含めて、エンターテインメントとして完成していてとても感心いたしました。

「決めた絵本だってとうに流行り廃れちゃった。」の歌詞の所では持たれていた進行を書いた赤い冊子を投げ捨てていましたけど、もし中国本土でやったら毛沢東語録を捨てるジェスチャーだと誤解されて逮捕されかねないでしょう(^_^;)

実際にそういった意味があるのかは不明。

ただ、911に取材した「ハナミズキ」も当初はもっと過激な歌詞だったといわれますが、わずかに政治的な雰囲気もするのが一青さんの特徴。

台湾人の父親を持つハーフの一青さんが本展覧会のために書き下ろした「LINE」は人との縁をテーマにした作品。

今回初発表とのこと。「前世の縁」といった歌詞が出てきたのですが、今こうやって記事を書いていると「LINE」がだんだん「輪廻」に見えてきた様な!?そういうラインもあるんですかね?

そういった恋愛的な部分をメインにいろいろな縁が強い情念を伴ってごちゃごちゃになっているような一青さんらしい曲。

最後の3曲目は「ハナミズキ」。待ってましたというようなつぶやきをする人もちらほら。島田紳助の番組で偽善の演出に使われてしまったのが残念ですが、それだけ感動的な雰囲気を出す曲だといえるでしょう。

もう3ケタは耳にしていると思われる曲ですが、音がちょこっと変えられていたり、舞台での魅せ方など、ライブの中で聴くのはまた格別。録音より透明感がある雰囲気も。

とてもラッキーでした!

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