アンコールワットでは宮廷舞楽を訪問。中国とかでも観光地で民族舞踊団を組織するのを前にジパングか何かでやっていましたよね。
カンボジアの踊りは一昨年の正月に東博で観ましたが、やっぱりどうも動きが少ないのが特徴。神に捧げる舞楽だそうで、そういうのも関係があるのでしょうか。大体の踊りの発祥は神に捧げるものだと思うのでそういう意味では同じなのかもしれませんが、より原質的な部分が残っているのかもしれません。
神に捧げるというと迷信かと思う人もいるでしょうが、清らかな敬虔さ、というのが芸術の母体であるということを示しているのだと思います。
アンコールワットは江戸時代に日本人が残した落書きがあることが有名ですが、ここまで来るのはやはりなかなか大変なものです。
日本人は結構いろんな所に行っていて、戦国時代にはすでにメキシコなどにもいた模様。こちらも遺跡か何かに残しててくれればよかったんですけどね。逆に言うと遺跡に落書きするような人はかなり特殊で、アンコールワットにもたくさん来ていてたまたまその中の一人が落書きをしたのかもしれませんね。
アンコールワットでは民族的なレリーフを観て、今まで出会ったいろいろな職業の人が古代から存在していたことを確認。ここを着地点に番組は取材を汲んでいたんでしょうね。
どの旅でも背後に戦争の影がありますが、アンコールワットも戦乱で危うくなった遺跡でもあります。平和とは地面、という野村さんの平和観(「戦後70年 未来への手紙」(http://wararchive.yahoo.co.jp/letter/#nomura))もこういった所からくる実感であるに違いありません。
野村さんはこの旅を通じて「女性に生まれてよかった」と感じたそうですが、確かに女性の活躍が目立った旅でした。東南アジアは女性の地位が高い地域として知られていますが、そういうのが自然に表れていたのかもしれません。
メコン川など具体的な地理や文化を観ることができて、ぼやっとしていたここら辺の国々の輪郭がはっきりしたように思います。面白かったです!
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