何度か観た作品もかなり多いですけど、良いものは定期的に観た方が良い気もします。「山市晴嵐図」は「墨のかたまり」が見事に絵になっているという解説。水墨は連想ゲームというか、やっぱり抽象画なんですね。
「平沙落雁図」を描いた牧谿は「中国においては「粗悪にして古法無し」」と貶されていたらしく、それを素晴らしい絵画として珍重したところから日本の絵画は始まります。
靄の中の雄大なスケール感。描かれていないことによるイメージ喚起力。自然の雄大さ。良いですねぇ。しかしシミのようにしか描かれていない絵なのでこれは絵なのか本当に染みなのかわかりづらいところがあるところが伝世古としての欠点でしょうか。
同じく牧谿の「叭々鳥図」はくっと見開いた眼とくちばしが指した先に目が奪われる絵で、出光美術館のシンボルの指月布袋画賛に通じるものを感じます。
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