モーツァルト ミサ曲ハ短調ほか ラングレ指揮

#音楽レビュー

モーツァルトの短調の曲は本当に凄いものばかりです。短調で作るからには気持ちを強く込めて書こう、という様な考えがあったのではないか、というような想像をしたりもします。

ソプラノのデセイさんが実に上手いです。声がどれだけ出ていても余力の有る様な風で、黄あげはの飛んでいる様を思わせる様な余裕・上品さがあります。

指揮にも、モーツァルトの激しくも悲しい心を表現しようという、気持ちを感じます。縦の線は必ずしも綺麗では有りませんが、それを補って余りある積極的な表現があります。
指揮者のラングレが自ら補筆した楽譜を使っているらしく、表現共々追求心が感じられます。時にヴェルディの様に感じる時もありますが、文句無く雄弁な良い演奏だと思います。

「フリーメイソンのための葬送音楽」はワルター/コロンビア響の良い演奏が有りますが、ワルターの厳しさもある音楽に対してラングレは低音の音量を絞って、静謐な音色を奏でています。

モーツァルトを追及している感じがする一方で、表現はモーツァルトっぽくは有りませんが、意欲的なとても良い演奏だと思います

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